金欠の人がお金を貸すと・・・

お金のことで心配する悩むというのは、とてもストレスになるそうだ。

お金が欠乏しているという状態はIQも低下するという話である。

その結果として自制心がきかなくなり食べ過ぎたり、酒を飲みすぎてしまったり・・・

同僚のAが、彼の友人にお金を貸したのだが、

いつになっても返してくれないとボヤいてきた。

Aはなんの遠慮もなく肥満体といってよかった。

もちろん本人に向かってそれを言うことはないが、

彼の名前を知らない人からは「あのけっこう恰幅のいい人」と言われるくらいなのだ。



背も高く相撲取りだと言われれば信じてしまうくらいの体格をしている。

いつもうっすら汗をかいていて饐えた臭いを放っていた。

冬のあいだもオフィスでは上着を脱いでワイシャツ一枚で

腕まくりをする。神経質なくらい顔や首の汗をハンカチでしきりに拭いて

あまつさえ団扇をパタパタ動かすこともしていた。

退社時間がすぎると女性従業員はみんな帰ってしまう。

するとAはエアコンを一斉に止めてサーキュレーターを持ち出して

それで涼むことにしていた。

ちなみにオフィスのエアコンは、個別空調ではないので冬季の間は冷房運転はできない。

真冬だとエアコンの運転を止めた途端に、室内の暖かさは

窓ガラスから通過してくる冷気にたちまち占領されてしまう。

Aにとってはこれが心地よいらしく、給湯室の冷蔵庫からコーラを持ってきて

一息ついたりする。

デスクの引き出しを開け中からスナック菓子を取り出す。

彼は残業時間になっても仕事らしい仕事はしてないように思えた。

彼のパソコンのキーボードの表面は菓子の粉と油と汗でコーティングされていた。

Aはこのビルに設営されている喫煙所にタバコを吸いに行った。

タバコはだいたい一日につき一箱を消費するという。

スナック菓子や清涼飲料水なども頻繁に

飲み食いしているので、それだけで軽く1000円は行くんじゃないかと思われた。

なんの話だったっけ・・・

そう友達にお金を貸したという話。

そんな彼が汗を拭きふき、どんな心境で友達に金を貸したのかは

窺い知ることはできないが、なんでも引っ越し費用に10万円を貸したそうである。

引っ越しが終わり数か月たつが一向に返す見込みがなくて

自分自身がひもじい思いをしているとのことだった。

日ごろから経済的にも精神的にもゆとりがないところへ

お金を貸してほしいとの頼みがきて

彼も判断力が鈍っていたのだろうが、返す見込みがあるかわからない友達に

お金を貸してしまったのは失敗だった。

返済が滞れば貸した方にも精神的な心労は上昇する。

きょう言おうか、いや、あしたの方が・・・それとなく返済の催促をするのを

見計らうようになってくる……

やっぱり個人間でのお金の貸し借りはなしにしたいものだ。

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