習い事の困った生徒

サックスの先生のライブに行ったときのこと、

変な生徒の話になった。

Tというその生徒は先生と初めて会ったとき

「あなたが上手いか下手かわからないから、

ちょっと演奏してみてください。その後で入会するかどうか決めるから」

みたいなことを言ったらしい。

T氏は身なりはまともだったが自分が審査員か何かのような態度で

とても尊大だったそうだ。

先生はとてもじゃないけど、扱いきれないとすぐに判断して

「じつは、いま生徒さんが多くてご希望のレッスン日には入れない」と言って断った。

するとT氏は、月謝を倍額払うのでなんとかしてほしいと言い出したという。

おかしな話である。

上手いかどうかわからないのに倍額を云々とは、どういう意図があるのか?



先生は倍額払ってもらっても空きがないから無理なんだということで

その時は、なんとか諦めてもらったそうだ。

しかし、後日……

先生のライブにヌウッと現れたそうです。

T氏はメンバーたちが休憩時間に待機するボックス席に当然のように

相席したそうです。ちょうどその時は先生は近くのコンビニに買い物に出かけていたので

経緯はわからなかったそうですが、

メンバーは先生の生徒だと思っていたため、無碍にもできず

しばらく話相手になっていたという事でした。

「やっぱりジャズはいいですね」といったありきたりな

ほめ言葉を並べ立てて、T氏はメンバーに名刺を配りだしたとのこと。

名刺には世間に名の通った会社名が印刷されていたけど、

メンバーたちは

こんな奴でも勤められるなんて、たいした会社じゃないなと思ったそうです。

「えーと、やっぱ、みなさんは大学のジャズ研出身なんですか?」

メンバーの一人がそうだと答えると。

「どこの大学ですか? ちなみにぼくは――」

T氏は某有名大学の名前を言ったそうです。

ジャズ研にいたわけじゃなくて、ただの卒業生とのことでした。

べつなメンバーが

「まいったなぁ、われわれは、そんないい学校じゃないですから……」と言えば

「そんなことは、ご自分で言うことじゃありませんよ」と窘めてきたとのこと。

やがて先生が戻ってきてT氏を客席に追いやり事なきを得たようでした。

それにしても、どうしてそんなT氏が先生の生徒になれたのか不思議である。

いまだに妙な言動を繰り返しているらしいが、

あれでしょうか、やっぱりお金を積んでるんでしょうかね?

立ち入った話なので先生には聞けませんが、

なにか理由がないと、そんな人とは関わり合いになりたくないはずですから。

まあ、そのうち真相が明らかになる日がやってきたら

またご報告いたします。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする